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友禅のできるまで |

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手描き友禅の製作工程
07、3/28 村田才司
手描き友禅は、それぞれの分野で修練を積んだ職人技の結集です。
特に京友禅は、伝統的な分業制で「染匠」と言われるいわばプロデューサーが各工程を管理し、取りまとめる役割をしています。
この染匠の手で着物は職人から職人へと渡り、徐徐に形になっていくのです。
図案
依頼主(問屋あるいは染匠・消費者)の意図を具体的に形にしてゆく作業。
実際の着物の半分から四分の一の寸法の紙(これが雛形です)に、木炭を使って模様を描きます。その雛形で染匠さんと新たな柄息の検討もします。
美術書や昔の図案本・海外の美術書・工芸作品、写真・はては現在の女性週刊誌等、ありとあらゆるメディアのものを参考にしてイメージを具体的な絵にするのです。
下絵
図案が決まったら仮絵羽した白生地の着物に図案をもとに下絵を描きます。
白生地に露草の花の汁(青花)で描くのを「下絵」
原寸大の紙に墨で描くのを「草稿」と分けて呼んだりしますが、いずれにしろ、模様の形、柄付けのバランスがこの作業で決まってしまいます。
「青花」は水で落ちる特性があり、その後の工程で消えてしまう「はかない線」ですが、この工程に心血を注いでいるのが「下絵師」なのです。
私の仕事はこの図案と下絵を行う作業で、正式には「友禅下絵師」と呼ばれます。
糊置き
仮絵羽を解いて反物幅に戻し、下絵の輪郭線に糊を置いていきます(糸目糊)。
糊は渋紙の筒に入れ、指先で調整しながら置いていきます。本来なら隣り合う色が混ざらないための防染が目的ですが、完成品ではこの線が白く残り模様となるので、線の太さ、強弱の加減が作品の出来を大きく左右します。
もち糊とゴム糊
友禅染めの生命線ともいえる糸目の糊は、本来はもち米粉と石灰等を材料とする「もち糊」でした。現在では作業のしやすさや、より細かい線が引けることから「ゴム糊」の使用が主流となっています。両者の工程の違いは、色挿しと地染めの工程が逆になります。
伏せ糊
ゴム糊を用いる工程では、色挿し前に地色を染めるため模様部分を防染する目的で糊(でんぷん糊)を模様の上に置いて伏せます。さらに糊の表面を保護するため に挽粉(ひきこ)をかけます。
地染め
元の反物の長さに縫い合わせた生地を長くピンと張り渡し、地入れ(染料の染着を良くするために、ふのりを水に溶かしたものを生地全体に引いておく工程)した生地に染料を染み込ませた刷毛でムラなく一気に染め上げます。
蒸し・水元
蒸しと水元は一つの作業所で行われます。よくテレビ等で紹介される反物を水で洗っている、あの工程です。
蒸し
染料を生地に定着させ、発色させるため100℃近くの温度で蒸します。「蒸し箱」と呼ばれるステンレス製の装置の中で蒸すのですが、蒸し時間は染料の種類や生地の乾燥具合で微妙に異なり、長年の経験が物を言う現場です。
水元
伏せ糊を落とす為に反物を水で洗う作業を水元(みずもと)と言います。昔は川でしていましたが、現代では大きな水槽に地下水を流して行っています。地下水の温度は四季を通じて17℃、京都のなかでも特に二条周辺の地下水が染物に適していると言われています。
挿し友禅
この工程が一般の人が認識している、「友禅」だと思います。
糸目糊の内側に筆で彩色を施していきます。あらかじめおよその色指定はあるものの微妙な色選びやぼかしの表現などは職人の裁量と腕によるため、高いセンスが必要です。色挿しそのものを「友禅する」と言ったりします。
蒸し・発揮洗い
色挿しが終わると再び蒸しに回され、色を定着させます。その後糸目糊を落としますが、ゴム糊は水に溶けないので、発揮性の溶剤に浸けブラシでこすって落とします。さらに水洗のあと乾燥へ・・・・・
湯のし
水をくぐって縮んで硬くなった風合いを柔らかな絹本来の状態に戻すためと、シワを伸ばして生地幅を整える工程が湯のしです。
印金
染色の工程の次は、箔や刺繍の加飾工程です。
輪郭線を金箔で仕上げる「箔糸目」、広い面に糊を置いて箔を置く「裁箔(きりはく)」、小紋染のように型紙で糊を置く「小紋箔」、箔を砂子状に振り落とす「砂子箔」など いろいろな種類があります。
刺繍
菊の花芯部分を点で表現する「芥子(けし)繍い」、ごく細い糸を生地の緯糸と同じ方向に刺してゆく手法の「かすり繍い」などがあります。
これらが主な工程です。
この工程の間にさらに細かな作業が入っています。
そのすべての工程を経て、あらためて仮絵羽に仕立てられたものが完成した商品です。
また「型友禅」になると違った作業が入ってきますが、ここでは手描き友禅のみ書いておきます。
今は無理ですが、遠からず各工程の紹介写真も載せたいと思っています
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